みなさんの家には火災警報器はついているでしょうか?
火災警報器とは、一般的に「感知器」と呼ばれている、火災を検知して危険を知らせる機器のことです。
感知器と言われればピンとくる方も多いのではないでしょうか。
住宅についている感知器を「住宅用火災警報器」と言います。このブログでは「住警器」と呼ぶことにしますね。
住警器があれば、火災の危険にいち早く気付くことができ、火災からみなさんの身を守ることができます。
この記事では住警器の必要性と正しい使い方について解説します。
住警器のことをよく知って、火災への対策の重要性を理解してもらえればうれしいです。
消防設備士※の資格を取得している知識を生かして、消防設備について専門用語を使わずにわかりやすく解説します。
みなさんの生活を陰ながら守っている消火設備について知ってもらうことで、みなさんが安心して生活できることを目指しています。
また、消火設備について興味を持ったり、重要性が伝わると嬉しいです。
※消防設備士とは、感知器やスプリンクラー設備などの消防設備を設置・点検できる国家資格です。
※個人が執筆しているため、必ず法令や管理者の指導を遵守してください。
住宅に火災警報器を設置することは法律で定められている

実は、家に住警器を設置しなければならないと法律で決められているのです。
例えば、東京都の多くの地域では2010年4月1日にはすべての住宅が住警器の設置対象とされています※1。
その他の地域も住宅への住警器の設置が義務化となっています。詳しくは、所轄消防の情報をご覧ください。
また、東京都の多くの地域では、2004年10月以降の新築住宅が住警器の設置対象と義務付けられています。
2004年10月以前に建てられた住宅は、建築時に住警器の設置が義務付けられておらず、2010年4月1日までに住警器を設置する必要がありました。
そのため、2004年10月以前に建てられた住宅は、法律が施行されたときに対応していないと、住警器が設置されていないことがあるのが現状です。
実際、令和7年6月1日時点では、全国の設置率は84.9%※2であり、1割以上の住宅に住警器が全く設置されていないことになります。
現状では罰則がないため、住警器の設置が義務であることを知らないと、火災への対策が不十分になってしいます。
不安な方は家の天井や壁を確認してみてください。
日本の消防について基本となる法律「消防法」の「第9条の2」に「住宅用防災機器」として、住警器の設置について記載されています。
ただし、詳細は市区町村の条例で定めることになっています。この記事で例としたのは、東京消防庁が管轄している地域の条例について記載しています。
「東京都の多くの地域」と表現しているのは、東京都でも稲城市や離島は東京消防庁の管轄ではなく、条例が異なる場合があるためです。
参照
※1 東京消防庁 Webサイト 鳴りますか?住宅用火災警報器:https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/kasai/jyuukeiki/index.html
※2 総務省消防庁 令和7年版 消防白書:https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r7/69377.html
住宅用火災警報器は火災から身を守るための重要な設備
住警器の設置が法律で定められていることについて解説しました。
では、なぜ住警器の設置が義務付けられたでのしょうか。その理由を確認していきましょう。
ここで、みなさんに質問です。2025年における火災による死者発生数が多いのはどの建物でしょうか?
ニュースでは工場の爆発事故や大規模な山火事が報道されています。
ニュースで報道される火災は、規模が大きくショッキングな内容が多いですよね。一方で、年間の死者発生数を見ると、実は1,109人の死者を発生している「住宅」が92.5%※と大多数を占めているのです。
一般的に火災で命を落とす原因は「逃げ遅れ」が最も多く、2025年では42.2%※に及びます。
年齢別にみても81歳以上の高齢者の比率が最も多く※、住宅火災で平均よりも死者発生数が多いのは深夜の0時~6時※と、避難に時間がかかる方や、避難の開始が遅れる時間帯に多いことがわかります。
つまり、どれだけ避難を早く開始できるかが生死を分けることにもなるのです。
そのため、みなさんの命を火災から守るためには、いち早く火災の発生を知らせる住警器の設置が重要なのです。
参照
※ 総務省消防庁 令和7年版 消防白書 :https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r7/69377.html
住宅用火災警報器の種類
住宅用火災警報器には大きく分けて「煙式」と「熱式」の2種類があります。
東京消防庁では部屋に関わらず、検知が早い煙式を設置することが推奨されています。
煙式
火災によって発生する煙を検知して火災を知らせる住警器です。
2026年9月現在で、ECサイト(Amazon)における販売数が多い煙式の住警器をご紹介します。
煙式住警器の購入を考えている方は詳細を確認してみてください。
この煙式の住警器は防災業界トップの能美防災(株)製の「まもるくん」シリーズです。
コンパクトな外観が特徴で、2019年にグッドデザイン賞も受賞しています。
熱式
火災によって発生した熱により、室温の上昇幅や室温そのもので火災を検知する住警器です。
2026年9月現在で、ECサイト(Amazon)における販売数が多い熱式の住警器をご紹介します。
こちらは熱感知器の中でも「定温式」と呼ばれる方式で、室温が一定以上になると、火災として検知します。
購入するときの注意点
住警器を購入する際は、住警器の規格を満たしていることを証明している「検」の文字が書かれている「検定マーク」がついていることを確認してください。
検定マークは、消防設備の認証機関である「日本消防検定協会」が規格を満たしていると認めた機器にのみつけられるものです。
住宅用火災警報器が鳴ったらどうする?
住警器には主に「火災を検知」「電池切れ」の2種類の音があります。
ここでは、一般住宅の住警器について解説します。集合住宅や施設の場合は動きが異なるので注意してください。
メーカー別の対応については日本火災報知器工業会のWebページからリンクされている各社の情報を参照してください。
火災の警報が鳴った場合
すぐに警報が鳴った住警器の周りを確認して、火災が起きていないかを確認してください。
火災を発見した場合はすぐに下記の行動をとってください。
- 大声を出して周りに知らせる。
- 避難する
- 消防に連絡する。(TEL:119)
上記3点を優先して行い、可能であれば、命を優先して初期消火を行ってください。
周囲に火災を確認できない場合は、調理時などに発生した煙などの要因による誤作動の可能性があります。
この場合は、住警器についているボタンを押すか、ひもを引っ張ると音が止まります。
住警器が検知した原因(煙や熱)がなくなるまで住警器は繰り返し鳴るので、部屋の換気を行ってください。
電池切れの場合
電池切れの音が鳴った場合は、新しい住警器と交換してください。
電池切れなのに新しい住警器に交換しないといけないの?と思うかもしれませんが、住警器は精密機器なので、部品の劣化などにより、10年ほどで正しく火災を検知しなくなる可能性があります。
電池切れのタイミングでは住警器も古くなっているので、火災を確実に検知するために新しい住警器と交換してください。
その他、故障の場合も新しい住警器と交換してください。
参照
※ 日本火災報知器工業会 Webサイト 住宅用火災警報器 :https://www.kaho.or.jp/pages/keiho2/index.html
住宅用火災警報器のメンテナンス
住警器は10年を目安に交換することが日本火災報知器工業会で推奨されています。
10年を経過していなくても、住警器が正常に動いているかを確認しましょう。
確認は簡単で、住警器についているボタンを押すか、ひもを引っ張ることで確認できます。
また、汚れが付着していると、煙や熱を正しく計測することができないため、住警器に汚れがないことも確認してください。
詳細は住警器に付属されてる説明書をご確認ください。
参照
※ 日本火災報知器工業会 Webサイト 住宅用火災警報器 :https://www.kaho.or.jp/pages/keiho2/index.html
住宅用火災警報器の設置場所
そもそも、どこに住宅用火災報知器を設置するべきなのかわからない方もいると思います。
設置の詳細については各自治体が決めているため、一概には言えませんが、寝室や階段は共通して設置することになっています。
気になる方は、地域ごとに火災報知器工業会がまとめているので、ご参照ください。
また、住警器は煙式と熱式があり、どちらを設置すれば良いか迷うこともあると思います。
基本的には、火災の検知時間が早い煙式を設置することが推奨されています。
一方で、台所などで発生する煙によって、煙式の住警器が何度も誤動作してしまうこともあります。その場合には、熱式の住警器を設置することで誤動作を減らすことができます。
詳細は自治体によって決められており、煙式の住警器を設置しないといけない場合もあるため、各自治体や消防機関にご確認のうえで判断してください。
住警器の取り付けは、ベースと呼ばれる部品をドライバーで取り付けて、住警器をはめ込むだけで設置できます。
付属されている取扱説明書を見れば簡単に設置できるので、住警器の設置が不足している場合は、なるべく早く取り付けてください。

まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
住宅用の感知器「住宅用火災警報器」についてご紹介しました。
住警器の設置は法律で定められており、みなさんを火災から守るための重要な設備です。
住警器を正しく設置・維持して、もしものときに備えましょう。
みなさんの家に正しく住警器を設置するための手助けになればうれしいです。


コメント